
エクセルで住所録を作ったんだけど、人数が多すぎて特定の人を探すのが大変だな。
ある人を違う名前に置換えたいんだけれど......
ネットでも検索したいな.....
何かいい方法はないのかな?
今回はこんな疑問に答えます。
エクセルでデータの中から特定の文字を見つけたい、又はネットで検索したいことはよくあると思います。また、データの中にある特定の文字を別の文字に置換えたいと思うこともよくあります。
しかし、膨大なデータの時に一つ一つ見ていくのは現実的ではありません。
こういった時は検索・置換機能を利用すると便利です。エクセルでは、文字を検索する範囲や方向など、詳細な条件を設定して検索・置換することが可能です。
この記事で紹介する「文字列を検索・置換する方法」通りに行えば誰でも簡単に悩みを解決できます。
なぜなら、実際の方法をエクセルの画像と共にわかりやすく解説しているからです。
この記事では、検索・置換機能について簡単に解説し、その後に実際の方法を画像と共に解説します。
記事を読み終えれば、エクセルで検索・置換えする方法はマスターでき、エクセルの使い方の基本が身につきます。
検索・置換機能について
最初に「検索・置換え」機能についての説明です。
Microsoftのサポートページには下記のように説明されています。
Excelの[検索と置換]機能を使用して、ブック内の特定の数値や文字列などを検索できます。参照する検索項目を見つけるか、別の場所に置き換えることができます。疑問符、チルダ、アスタリスクなどのワイルドカード文字、または検索用語に含まれる数字を含めることができます。行や列、コメントや値、ワークシートやブック全体を対象にして検索を実行できます。
この説明の後に実際の方法も解説していますが、画像や手順が少ない為、理解しにくいと思います。
初心者にはわかりにくい説明文になっています。
当記事ではもっと詳細な画像と手順でわかりやすく解説していきます。
エクセルで文字列を検索・置換する方法
方法はいくつかあります。
検索方法
- 「検索と置換」ダイアログボックスを使う
- FIND関数・SEARCH関数を使う
- ネットで検索するやり方
置換方法
- 「検索と置換」ダイアログボックスを使う
検索方法
それでは実際の検索の仕方を順番に見ていきましょう。
1.「検索と置換」ダイアログボックスを使う
今回は解説用にこんな表を用意しました。この中から「ソースコード」を検索していきます。

初めに表の中のいずれかのセルをクリックしておきます。これは非常に大事です。シートを開いた状態で、どこもクリックしていないと検索機能が働きません。
次に、<ホーム>タブの編集グループの「検索と選択」をクリックします。リボンの一番右側です。

表示されたリストから「検索」を選択して、

「検索と置換」ダイアログボックスを表示します。

「検索する文字列」に検索したい文字を入力します。今回は「ソースコード」です。「次を検索」ボタンを押せば完了です。

「ソースコード」が検索されて、セルが選択されます。再度「次を選択」ボタンを押せば次の文字が検索されます。
また、シートの全ての文字を一度に検索したければ、「すべてを検索」ボタンを押します。結果が一覧になって表示されます。

上記画像のように、セル番号にて位置を教えてくれます。場所を知りたければ、一覧をクリックすれば、選択セルが移動します。
左下には検索の検索結果数も表示されます。
「検索と置換」ダイアログボックスのショートカット。
ショートカットでも呼び出せます。
「Ctrl」+「F」キーです。
<ホーム>タブよりもこちらの方が速くて便利です。
検索の詳細設定。
「オプション」をクリックすれば、検索条件を細かく設定したりすることができます。

A:「検索場所」・・シート、ブックを指定できます。1度に全てのシートを検索したければ、ここから「ブック」を指定すれば可能です。もちろん、検索前に全てのシートを選択した状態で検索をしても構いません。
B:「検索方向」・・行、列を指定できます。
C:「検索対象」・・数式、値、メモ、コメントを指定できます。
D:「書式」から文字の書式を指定して検索も可能です。クリックすれば、「セルの書式設定」画面が開き細かく書式を指定できます。
例えば、中央揃えの文字だけを検索、数値の通貨形式の表示形式のものだけを検索も可能です。組み合わせて使えばより強力な検索ができます。膨大なデータからの検索には非常に便利です。
ワイルドカード文字の利用。
「検索する文字列」では、ワイルドカード文字も利用できます。
ワイルドカード文字とは,抽出したい文字を検索する時に使う文字列のことです。ワイルドカードは、探したい文字の前か後、もしくは前後につけて検索できます。
ワイルドカード | 意味 | 例 |
*(アスタリスク) | 任意の長さの任意の文字 | 第一*、 |
?(クエスチョンマーク) | 任意の1文字 | 第?施設 |
文字だけの検索の場合は「ワイルドカード文字」の利用が効果的です。例にも表示しましたが、第何回の「何」の部分をワイルドカードの「*」に置換えて検索できます。検索結果として、第199回、第255回などの回数がわからない文字も全て検索できます。「第三者の証言を撤回」も検索対象になります。
「?」の場合は、任意の1文字ですので、第23回のように二桁の文字を検索するには注意が必要です。「第??回」と入力して検索しなければいけません。
2.FIND関数・SEARCH関数を使用する方法
次に紹介するのは、FIND関数とSEARCH関数です。こちらは使い方がとても似ている為、一緒に説明します。
FIND/SEARCH関数
文字列内の特定の文字が何番目にあるのかを調べる関数。
書式:FIND(検索文字列、対象、[開始位置])
書式: SEARCH(検索文字列、対象、[開始位置])
検索文字列:文字列や文字列の入ったセルを指定します。文字列を直接直接引数に指定する場合は、文字列の前後を「"(ダブルクオーテーション)」で囲みます。
対象:「検索文字列」を探す対象となる文字列を、直接、又は、セルで指定します。文字列を直接引数に指定する場合は、文字列の前後を「"(ダブルクオーテーション)」で囲みます。
開始位置:「検索文字列」で指定した文字を「対象」の何文字目から探し始めるのかを、数値や数値の入ったセルで指定します。省略すると、「対象」に指定した文字列の先頭から検索します。
FIND関数とSEARH関数の違いも理解しましょう。
二つの関数の違い
SEARH関数では、「検索文字列」にワイルドカードを指定できる、英字の大文字/小文字を区別しない。
具体例1:住所の「市」の位置を調べる

「検索文字列」に「"市"」と入力します。「対象」に住所のセル「A2」を指定します。住所の先頭から「市」を探すため、「開始位置」は省略します。
FIND関数の式 | =FIND("市",A2) |
結果 | 7 |
SEARCH関数の式 | =SEARCH("市",A2) |
結果 | 7 |
どちらの関数も同じ結果の「7」を返します。
具体例2:指定した英字「e」の位置を検索する

英小文字の「"e"」を「検索文字列」に指定します。大文字と小文字を含んだ「Excel」(A2セル)を「対象」に指定します。先頭から探すため「開始位置」は省略します。
FIND関数の式 | =FIND("e",A2) |
結果 | 4 |
SEARCH関数の式 | =SEARCH("e",A2) |
結果 | 1 |
SEARCH関数は、英字の大文字・小文字を区別しないため「e」を検索すると「E」も検索対象になります。よって、「Excel」では先に見つかった「E」も文字位置が表示されます。
一方、FIND関数は大文字・小文字を区別します。よって、「Excel」では「E」は検索対象にならず、4文字目の「e」が検索対象になります。
3,ネットで検索するやり方
こちらは今まで紹介した「検索」とは意味合いが違います。あくまでわからない文字列の意味をネットで検索する方法です。資料を作成しているときなどに、商品名などの文字列の意味を調べたり、webで確認したいと思うことはあると思います。普通でしたらwebブラウザーを開いて、検索ボックスに入力してという工程になります。
この面倒な作業をエクセル上でできるのが「スマート検索」機能になります。2016年のOfficeからの新機能です。検索プロバイダーはbingになります。プロバイダーの変更はできません。
<校閲>タブの「インサイト」グループの「スマート検索」から
webで検索したいデータが入力されたセルを選択します。今回は「見出し」を検索します。<校閲>タブの「スマート検索」をクリック。(右クリックからでも呼び出せます。

エクセルのワークシートの右側に「スマート検索」ウィンドウが表示されます。

web上での検索結果と画像が表示されます。リンクをクリックすればwebブラウザーが開かれます。右上逆三角形をクリックすれば「移動」、「サイズ変更」、「閉じる」が行えます。

ウィンドウのサイズを変更して任意の場所に移動することも可能です。

置換方法
今度は置換え方法です。先ほどの検索方法の「検索と置換」ダイアログボックスからの方法と手順は似ています。同じ表を使用して解説します。「ソースコード」を「プルダウン」に変更します。
繰り返しになりますが、表の中のどこかのセルをクリックしておきましょう。そうしないと機能が働きません。
「検索と置換」ダイアログボックスをを表示します。<ホーム>タブの「検索と選択」からでも,ショートカットキー「Ctrl」+「F」キーでも,どちらからでも構いません。
表示されたら、
A:に「ソースコード」と入力、
B:に「プルダウン」と入力して、
C:「次を検索(E)」ボタンを押します。
D:すると変更したい文字が選択されます。

次に、
D:をクリックすると
E:指定した文字に変わり
F:次の文字が検索されます。同じように「置換」をクリックして、文字を変更します。

この手順ですと、1つずつ文字を確認しながら行うことができます。変更せずに次を検索することもできます。終了したい時は「閉じる」ボタンをクリックします。
「すべて置換」をクリックすれば、検索条件に一致するすべてのデータが置き換えられます。
置換機能の技。特定の文字を削除する。
置換え機能を使えば、特定の文字を削除することもできます。例えば、「スペース」や「ハイフン」、「単位」などです。
「検索する文字列」にスペースや、ハイフンを指定して、「置換後の文字列」には何も入力しません。置き換える文字がない為、削除になります。
例えばこの表ですが、「名前」の蘭で苗字と名前の間にスペースが入っています。

「検索する文字列」に「スペース」を入れます。つまりキーボードのスペースを1回押します。「置換後の文字列」には何も入力しません。これで、「スペース」を削除することができます。

「すべて置換」ボタンを押せば、名前の蘭の「スペース」が削除されて表示されます。

関数でもショートカットでもOK! エクセルで検索と置換機能に関する疑問を徹底解説のまとめ
以上がエクセルで検索と置換えに関する疑問を徹底解説する記事でした。少し長くなりましたが、ご理解いただけましたでしょうか?
エクセルで検索・置換え方法は下記の通りです。
検索方法
- 「検索と置換」ダイアログボックスから
- FIND関数・SEARCH関数を使用する方法
- ネットで検索する方法
置換方法
- 「検索と置換」ダイアログボックスから
これだけ覚えればもう検索と置き換えで悩むことはありません。
エクセルの使い方の基本が身につきます。