
エクセルでプルダウンリストを作ったんだ、セルの色分けはできないのかな?
今回の記事はこんな疑問に答えます。
この記事で紹介する『プルダウンリストでセルの色を変更する方法」通りに行えば誰でも簡単に素早く色分けできます。
なぜなら、実際の解除手順をエクセルの画像と共にわかりやすく解説しているからです。
この記事では、プルダウンリストの基礎知識と色分け手順を紹介して、その後に具体的な例を画像と共に解説します。
記事を読み終えれば、プルダウンリストでセルの色を変更する方法は習得でき、実際の業務に利用できます。
プルダウンリストとは何?
まずは簡単に「プルダウンリスト」とは何かを説明します。
プルダウンリストとは?
エクセルのワークシートで入力したいセルをクリックした時に、入力内容の候補を表示するリストのこと。
プルダウンリストを作成することで、入力の手間を省いたり誤入力を防ぐことができます。半角・全角・スペース・書式も統一されますし、入力するデータのキーワードを覚えておく必要もなくなります。
このようにデータの表記崩れを防ぐために非常に有効な機能です。
プルダウンリストの設定方法は2つ。
次にプルダウンリストの設定方法を2つ紹介します。
「直接入力する方法」と「範囲を指定する方法」です。
直接入力する方法
直接入力する手順を説明します。まずは手順だけです。後ほど画像も入れて詳しく解説します。
直接入力する方法
- プルダウンリストを設定したいセルを選択。
- 「データ」タブから「データの入力規則」の右▼をクリック。
- 表示されたメニューから「データの入力規則」を選択。
- データの入力規則画面の<設定>タブで条件の設定をします。入力値の種類は「リスト」、元の値はカンマ区切りで直接入力します。
- OKを押して完了です。
直接指定は、「未と済」など、数が少なくて、プルダウンリストの内容が変化しない場合に有効です。
範囲を指定する方法
次に範囲を指定する手順を説明します。
範囲を指定する方法
- プルダウンリストを設定したいセル範囲を選択。
- 「データ」タブから「データの入力規則」の右▼をクリック。
- 表示されたメニューから「データの入力規則」を選択。
- データの入力規則画面の<設定>タブから条件の設定をします。入力値の種類は「リスト」、元の値にはリストにしたい範囲を指定します。数式を入力する必要はありません。範囲をクリック/ドラッグすると、そこを選択する数式が自動で入力されます。
- OKを押して完了です。
範囲を指定する方法は、「都道府県名」など、数が多い、または、プルダウンリストの内容が変わる場合に有効です。
なんで色をつける?
そもそもなんで色をつけるのでしょう?
今回の疑問はプルダウンリストで色分けする方法ですが、なぜ色を付けるのかについても少し理解しましょう。
簡単に説明します。
ポイント
プルダウンリストの選択肢によってセルの文字色や背景色を変えることができれば、急いで対応が必要な項目などが一目で分かりやすく、重要事項の見落としなどのミスを防ぐことができます。
なんとなく色分けするのではなく、目的を明確にしてから色分けしたほうが、自分にも見る人にもわかりやすくなります。
条件付き書式について
色の設定は<ホーム>タブの「条件付き書式」から行いますが、条件付き書式とはなんでしょう?
条件付き書式
条件付き書式とは、指定した範囲に対して条件を決め、その条件を満たしたセルに対して定めた書式を反映させるものです。
プルダウンリストが条件となり、色が書式になります。
プルダウンリストで色分けをする手順。
今回の手順は、すでに設定されているプルダウンリストに色を付ける手順になります。
書式設定の手順は大きく分けて2つです。
ポイント
- 新しい書式ルールから
- A,「指定の値を含むセルだけを書式設定」
- B,「数式を使用して、書式設定するセルを決定」
- ルールの管理から
- A, すでにルールがある場合
- B, 繰り返しセルの色を設定する場合
ここで用語の解説ですが、条件付き書式で設定したものは「ルール」と呼ばれます。
1, 新しい書式ルールから
まずは「新しい書式ルール」からですが、こちらも2つに手順が分かれます。
A,「指定の値を含むセルだけを書式設定」 と、
B,「数式を使用して、書式設定するセルを決定」 です。
それではA,「指定の値を含むセルだけを書式設定」の手順からです。
ポイント
- プルダウンリストが設定されているセルを選択。
- <ホーム>タブの「条件付き書式」をクリックして「新しいルール」を選択。
- 「ルールの種類を選択してください」欄で、「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択。
- 「次のセルのみを書式設定」欄で一番左の欄では「特定の文字列」、中央の欄では「次の値を含む」を選択し、一番右の欄には「〇〇」と入力します。
- セルに塗る色を選択するため「書式」をクリックすると、「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。
- 「塗りつぶし」タブをクリックし、「背景色」でセルを塗りつぶしたい色をクリックします。
- 色を選択すると、ダイアログボックスの下に色のサンプルが表示されます。その色で良ければ「OK」をクリックします。
- 再び「新しい書式ルール」ダイアログボックスに戻ります。画面下の「プレビュー」に、選択した色が表示されたことを確認して「OK」をクリックします。
- 完了。
次に、B,「数式を使用して書式設定」の手順です。
ポイント
- プルダウンリストが設定されているセルを選択。
- <ホーム>タブの「条件付き書式」をクリックして「新しいルール」を選択。
- 「ルールの種類を選択してください」欄で、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択。
- 「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄で「〇〇」と入力します。
- セルに塗る色を選択するため「書式」をクリックすると、「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。
- 「塗りつぶし」タブをクリックし、「背景色」でセルを塗りつぶしたい色をクリックします。
- 色を選択すると、ダイアログボックスの下に色のサンプルが表示されます。その色で良ければ「OK」をクリックします。
- 再び「新しい書式ルール」ダイアログボックスに戻ります。画面下の「プレビュー」に、選択した色が表示されたことを確認して「OK」をクリックします。
- 完了。
2, ルールの管理から
ルールの管理から書式設定するのは次の2つの場合です。
ポイント
- すでにルールがある場合
- 繰り返しセルの色を設定する場合
つまり、1度でも書式設定をしている場合にこちらから追加で設定できます。
もちろん初めての設定でも可能ですが、ルールの管理画面ではすでに設定されているルールの一覧が表示されるため2回目からの方が使いやすいです。
今回はこちらの手順は省略します。新しい書式設定と同じですから。
具体例:画像と共に解説。
賢明な読者でしたら
A,「指定の値を含むセルだけを書式設定」 と、
B,「数式を使用して、書式設定するセルを決定」 の
2つの違いに気付いたと思います。ほとんど手順は同じです。3と4が違うだけです。
ですので画像の解説も3と4は違いますが他は全て同じになります。
両方の方法を画像で解説。
下記の画像を使用し進めていきます。

すでに「好きなフルーツ」のセルには右のリストがデータの入力規則で設定されています。
プルダウンリストで「スイカ」を表示したらセルが赤色になるようにします。
A,「指定の値を含むセルだけを書式設定」の場合。
1, プルダウンリストが設定されているセルを選択。

好きなフルーツの欄になります。
2, <ホーム>タブの「条件付き書式」をクリックして「新しいルール」を選択。

3, 「ルールの種類を選択してください」欄で、「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択。
4, 「次のセルのみを書式設定」欄で一番左の欄では「特定の文字列」、中央の欄では「次の値を含む」を選択し、一番右の欄には「スイカ」と入力します。

5, セルに塗る色を選択するため「書式」をクリックすると、「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます。
6, 「塗りつぶし」タブをクリックし、「背景色」でセルを塗りつぶしたい色をクリックします。
7, 色を選択すると、ダイアログボックスの下に色のサンプルが表示されます。その色で良ければ「OK」をクリックします。

8, 再び「新しい書式ルール」ダイアログボックスに戻ります。画面下の「プレビュー」に、選択した色が表示されたことを確認して「OK」をクリックします。

9, 完了。

スイカのセル背景が赤色になりました。
B,「数式を使用して、書式設定するセルを決定」の場合。
繰り返しになりますが、 手順3と4だけになります。あとは同じです。
先ほどと同じ下記の画像で進めます。

3, 「ルールの種類を選択してください」欄で、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択
4, 「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄で「=$B$2="スイカ"」と入力します。

「=$B$2="スイカ"」ですが、
$B$2はB2セルを絶対参照でくくります。つまりB2セルのみ対象になります。
"スイカ"はB2セルに「スイカ」という文字列の場合にのみ対象になります。
文字列ですので、「"」ダブルクオーテーションで囲みます。
これで、B2セルがスイカならば書式を設定するということです。
まとめ。
プルダウンリストでセルの色分けをするには「条件付き書式」から。
方法は2つ、新しい書式ルールからとルールの管理から。
新しい書式ルールからは、
A,「指定の値を含むセルだけを書式設定」 と、
B,「数式を使用して、書式設定するセルを決定」 です。
ルールの管理からはすでにルールが設定されている場合に有効です。
これだけ理解できればプルダウンリストでセルの色を変更する方法は習得でき、実際の業務に利用できます。