
エクセルでセルの中で改行をしたら、やっぱり見づらいから戻したいのだけど。
どうしたらできるのかな?
この記事ではこのような疑問に答えます。
エクセルで表を作成中にセル内で改行を多用すると、見づらいと思うことはよくあるでしょう。こんな時、うまくセルの中で改行をなくすことができれば時短になります。
そこで今回は、セルの中で改行を一括で取ってしまう方法を解説します。
この記事で紹介する『セルの中で改行をなくす方法」通りに行えば誰でも解決できます。
なぜなら、実際の方法をエクセルの画像と共にわかりやすく解説しているからです。
この記事では、セル内の改行について簡単に解説し、その後に削除する方法を画像と共に解説します。
記事を読み終えれば、エクセルでセルの中の改行を取り去る方法は習得でき、エクセルの使い方の基本が身につきます。
それでは順番に解説します。
セル内の改行について
最初にセルの中で改行するショートカットキー。
言葉を入力中に改行するところで、下記のショートカットキー「Alt」+「Enter」キーを押します。
セルの中で改行
「Alt」+「Enter」キー
Mac版を使っている方は「Alt」キーはないですので、「Option」+「Return」キーを使ってください。
具体例
下記の画像をもちいて解説します。すでに改行したい少し長めの文章が入力されています。

もちろん文章を入力中にも改行できます。今回は「長い文章を」で改行します。改行したいところで「Alt」+「Enter」キーを押します。
下の写真が「Alt」+「Enter」キーを押した直後の画面です。

数式バーを見るとわかりますが、改行した後の文字しか表示されていません。これが改行された合図です。打ち込みが終了した画面が下になります。

行の高さが自動で変わり、文章が2行になりました。行の高さが変わるので、レイアウトには気をつけてください。
セルの中で改行を削除する方法
セル内で改行するショートカットキーがわかったところで、今度は今回の本題のセルの中で改行を削除するやり方です。
セルの中で改行を削除する方法は3つあります。
改行を削除
- 置換機能を使う
- CLEAN関数を使う
- SUBSTITUTE関数を使う
置換機能を使って削除
最初は「置換機能を使う」方法です。
まず下の画像のような改行を無くしたいデータを用意します。

<ホーム>タブ右側の「検索と選択」をマウスで選択します。

表示されたリストから「置換」を選んで、

「検索する文字列」内で「Ctrl」+「J」キーを同時に押します。(改行を意味しています。)
(*画面には何も表示されません)
「すべて置換」をクリックして完了です.
「置換後の文字列」には何も入力していません。これが「スペース」になります。
つまり、セル内の「改行」を「空欄」に置き換えているのです。

これで改行が削除され、セル内の文字が1行で表示されます。

ただし、この操作ができるのはWindows版に限られます。Mac版ではできません。
この操作はエクセルのヘルプでも記述はありません。コンピューターが開発された当時の「制御コード」という基本的なルールが残っているためだと言われています。
CLEAN関数を使って削除
次にCLEAN関数を使うやり方です。
ClEAN関数
印刷できない文字を文字列から削除する
書式:CLEAN(文字列)
・文字列:必ず指定します。削除したい文字を含む文字データを指定。
印刷できない文字とは、他のアプリからインポートした文字列などのことです。
置換機能のように同じセル内ではCLEAN関数は使用できないため、他のセルに書き出します。
今回はC列にCLEAN関数を挿入します。

「C2セル」を選択して、「関数の挿入」ボタンをクリック

「関数の分類」で「文字列操作」を選び、「CLEAN関数」を選択します。

引数には、改行を削除したいセルをクリックします。今回は「B2」セル。

「OK」を押せば、改行が削除されて1行で表示されます。

そのまま、オートフィルで下にコピーすれば全て1行で表示できます。


SUBSTITUTE関数を使って削除
次に、SUBSTITUTE関数を使用する方法です。
SUBSTITUTE関数
文字列中の指定した文字を、新しい文字で置き換える関数
書式:SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,置換対象[省略可])
・文字列:置換対象のセルを選択
・検索文字列:置換前の文字列を指定
・置換文字列:置換後の文字列を指定
・置換対象:置換前の文字列でも同じものがある場合、何番目を削除したいか数字で指定
この関数ですが、最初に紹介した「置換機能を使用する」のと同じことを関数でするだけです。
改行を空欄に置換えます。
先ほどと同じように「C2」セルにSUBSTITUTE関数を挿入します。

引数は以下のようになります。
・「文字列」:「B2」
・「検索文字列」:「"char(10)"」
・「置換文字列」:「""」
・「置換対象」:省略
出来上がった関数が「=SUBSTITUTE(B2,"char(10)","")」になります。

検索文字列で出てきた「char(10)」ですが、「char」はCHAR関数です。
CHAR関数
文字コードを表す数値を文字に変換する
書式:CHAR(文字コード)
・文字コード:ASCII番号、JISコード番号
「char(10)」は改行を表す文字コードです。
「""」は空欄を表します。
ですので、先ほどの出来上がった関数「=SUBSTITUTE(B2,"char(10)","")」は、
「B2」セルを「空欄」に置き換えることになります。
これで「OK」を押します。そうすれば改行が消えて1行で表示されます。

あとは、オートフィルでコピーすれば全てのセルを1行で表示できます。
セル内の改行を削除する方法と関数のまとめ
いかがでしたでしょうか?以上がエクセルで改行を簡単に削除する方法でした。復習しましょう。
セルの中で改行を取り去る方法は3つ。
改行をなくす
- 置換機能を使う
- CLEAN関数を使う
- SUBSTITUTE関数を使う
これだけ覚えればもう、エクセルで改行を削除する方法で悩むことはありません。エクセルの使い方の基本が身につきます。
改行をまとめて削除する手間が一気に楽になります。